1.     営業職を辞めたい！次の転職先はどこにするべき？

営業職として働いていると、時に仕事に対する不満や将来への不安を感じ、「辞めたい」と思うことがあるかもしれません。そんな時こそ冷静に状況を分析し、今後のキャリアについて慎重に考えることが重要です。

本コラムでは、営業職を辞めたいと感じた時に考えるべきこと、キャリアアップの可能性、そして転職を決意した場合の選択肢などについて詳しく解説します。

1.1.    営業職ってそもそも需要あるの？

「営業職を辞めたい」と感じたとき、まず考えるべきは辞めたい理由です。

自分の気持ちを整理し、本当の問題がどこにあるのかを見極めることが大切です。

1.1.1.  辞めたい理由を明確にする

辞めたい理由は人それぞれですが、一般的に以下のようなケースが多い傾向にあります。

– ノルマのプレッシャーが大きい

– コミュニケーションに疲れを感じる

– 報酬が努力に見合わない

– 長時間労働によるストレス

– 仕事内容とのミスマッチ

これらの理由を自分なりに整理し、本当の問題点を明確にしましょう。

1.1.2.  営業という職種が合わないのか、環境の問題なのか

辞めたい理由が明確になったら、次に考えるべきは「営業という職種自体が合わないのか、それとも現在の環境が合っていないだけなのか」ということです。

営業としての仕事そのものに魅力を感じなくなっている場合は、別の職種への転向を考えるのも一つの選択肢です。

一方、営業の仕事は好きだけれど、現在の職場環境や待遇に不満がある場合は、同じ職種での転職を検討するのが良いでしょう。

1.1.3.  営業職の需要は高い

結論から言えば、営業職の需要は常に高い状態にあります。どの業界、どの企業でも、売上を上げるために営業職は不可欠な存在です。

特に企業の成長には顧客獲得が不可欠であり、人工知能やITツールでは代替できない対人コミュニケーションが重要であることから、営業職の価値は高まっています。さらに新規事業や新商品の展開には営業力が必要不可欠であるため、営業職の需要は今後も続くと考えられます。

つまり営業のスキルを持っていれば、様々な業界や企業で活躍できる可能性が高いのです。

1.2.    どんなキャリアアップの可能性がある？

営業職としての経験は、多くのキャリアアップの可能性を秘めています。以下にいくつかの選択肢を紹介します。

1.2.1.  スペシャリスト

特定の商品や業界に特化した営業のスペシャリストとして、キャリアを積んでいく道があります。例えば、IT業界であればクラウドサービスの専門家、金融業界であれば投資商品のエキスパートなど、深い知識と経験を武器に高い付加価値を提供できるでしょう。

1.2.2.  マネジメント職

営業成績を積み重ね、チームや部署のマネージャーとしてキャリアアップする道もあります。マネジメント職では個人の営業スキルだけでなく、チーム全体の成果を上げるためのリーダーシップが求められます。

1.2.3.  独立・起業

営業経験を活かして、独立や起業を目指すのも魅力的な選択肢です。例えば、営業代行サービスを立ち上げたり、特定の業界に特化したコンサルタントとして活動したりすることが考えられます。

1.3.    営業から異なる職種に行きたい場合はどうすればいい？

営業職で培ったスキルは、他の職種でも十分に活かすことができます。

営業から異なる職種へ転向する際のポイントをいくつか紹介します。

1.3.1.  自己分析をする

営業職から異なる職種に移る際には、まず自己分析を行うことが重要です。自分が次に何をしたいのか、どのような仕事ならやりがいを持って取り組めるかを深く考えましょう。営業活動のどの瞬間に満足感や達成感を感じたか、逆にどのような場面でストレスを感じたか、自分の強みや興味関心はどこにあるかなどを明確にすることで、次のキャリアの方向性が見えてくるでしょう。

1.3.2.  新しいスキルを習得する

新しい職種に挑戦する場合、必要なスキルや知識を身につけることが重要です。

書籍で新しい分野の基礎を学んだり、業界セミナーや勉強会に参加ししたり、関連する資格取得にチャレンジしたりするなど、積極的に学ぶ姿勢が求められます。どうしても行きたい職種があるなら、空き時間を使って積極的に学び始めることが重要です。これらの取り組みを通じて、新たなキャリアへの準備を整えていくことができるでしょう。

1.3.3.  未経験可の求人にチャレンジする

完全に異なる職種への転職は、最初から高待遇を期待するのは難しいかもしれません。しかし、「未経験可」の求人に応募し、新しいキャリアをスタートさせることは十分に可能です。

ただし、安易に職種を変えるのではなく、十分な調査と準備を行うことが重要です。営業職から事務職に転職して1週間で限界を感じる人もいるため、可能であれば短期のインターンシップや職場体験などを通じて、実際の仕事内容を体験してみるのも良いでしょう。

1.4.    営業経験を活かせる転職先

1.4.1.  カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを通じて成功を実現できるよう支援する職種です。

営業で培った顧客との関係構築スキルや商品知識を活かし、顧客満足度の向上を目指します。問題解決能力やコミュニケーション能力が重要で、顧客のニーズを深く理解することが求められます。

1.4.2.  人事・採用

人事・採用の分野では、営業で磨いたコミュニケーション能力や説得力を活かして、優秀な人材の採用や社内の人材育成に携わります。候補者の適性を見極める力や、会社の魅力を効果的に伝える能力が重要です。また社内の人間関係構築や従業員のモチベーション管理など、営業経験で得た対人スキルが大いに役立ちます。

1.4.3.  マーケティング

マーケティング職では、営業活動で得た市場や顧客のインサイトを活かして、効果的なマーケティング戦略を立案・実行します。顧客ニーズの把握や競合分析、商品の訴求ポイントの発見など、営業経験が直接的に活きる場面が多くあります。データ分析やデジタルマーケティングのスキルを補完することで、より高度な戦略立案が可能になります。

1.4.4.  経営企画

経営企画では、営業で培った数字感覚や市場理解を活かして、会社全体の経営戦略の立案や新規事業の企画に携わります。営業現場で得た顧客の生の声や市場動向の知識は、実現可能性の高い戦略を立てる上で非常に有益です。また、営業目標の設定や予算管理の経験は、全社的な経営計画の策定にも活かすことができます。

1.5.    転職を考える前に試してみるべきこと

「営業職を辞めたい」と思った時、すぐに転職を決断するのではなく、まずは現在の環境で改善できる可能性を探ることをおすすめします。以下に、転職を考える前に試してみるべきことをいくつか紹介します。

1.5.1.  上司や人事部門と話し合う

現在の不満や問題点について、上司や人事部門と率直に話し合ってみましょう。多くの場合、会社側も優秀な人材を失いたくないと考えています。自分の状況や希望を明確に伝えることで、予想外の解決策が見つかるかもしれません。

1.5.2.  社内での異動や新しい役割へチャレンジする

現在の部署や役割に不満がある場合、社内での異動や新しいプロジェクトへの参加を検討してみましょう。多くの企業では、社員のスキルアップや新しい挑戦を支援する制度を設けています。自ら手を挙げて新しい機会を求めることで、現在の不満を解消できる可能性があります。

1.5.3.  スキルアップを目指す

現在の仕事に物足りなさを感じている場合、スキルアップを目指しましょう。新しい営業手法の習得や資格の取得はキャリアの幅を広げるだけでなく、現在の仕事へのモチベーション向上にもつながります。

1.6.    転職を決意したら

様々な改善策を試みても状況が改善されず、最終的に転職を決意した場合は、以下の点に注意して準備を進めましょう。

1.6.1.  将来のビジョンを描く

転職活動を本格的に始める前に、自分の将来像を明確にすることが重要です。これまでの経験から得た知見、自身の価値観、そして今後伸ばしていきたい能力などを整理し、理想の働き方やキャリアパスを具体的に思い描きましょう。

1.6.2.  自身の価値を客観的に評価する

営業職の現在の求人動向や給与水準などの情報を収集し、自分の市場価値を把握しましょう。経験年数やスキルに応じた適切な待遇を見極めることで、転職後のミスマッチを防ぐことができます。

1.6.3.  自身の強みを再確認する

これまでの営業経験を通じて培ってきた能力や実績を洗い出し、自分の強みを再認識しましょう。特に他の候補者と差別化できるスキルや成功事例があれば、それを積極的にアピールすると効果的です。

1.7.    営業職のキャリアに迷いを感じたら

営業職は、自身の努力次第で大きな成長と成功を実現できる可能性に満ちた職種です。現在の不満や課題を、より良いキャリアを築くためのきっかけと捉え、新たなチャレンジへの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。自分自身の価値と向き合い、理想のキャリアを追求する勇気を持つことが、より充実した職業人生につながります。舞jobは、あなたの新たなキャリアステージへの挑戦を全力でバックアップいたします。